コース概要
高級住宅地として有名な白金には、素晴らしい建築物も多く点在しています。東大建築の技術が光る建築物をはじめ、重文の宣教師館・寺院・アールデコ様式の洋館の名作も。建築物を巡るコースを是非、歩いてみてください。
【所要時間:約3時間】
【お勧めの曜日:月曜以外】
※ただし、東京都庭園美術館の本館は、展示期間中のみ入館可能。また、明治学院大学は、学校行事や学院業務上の事情により見学NGの日や期間あり
- 9:30A:白金台駅から出発
(移動:徒歩3分)
- 9:35
(移動:徒歩12分)
- 10:15
(移動:徒歩20分)
- 10:40
(移動:徒歩10分)
- 11:05E:国内外の重鎮も利用 八芳園 壺中庵を外観見学
(移動:徒歩7分)
- 11:30
(移動:徒歩15分)
- 12:00
(移動:徒歩12分)
- 12:45H:目黒駅へ到着
今日も一日お疲れ様でした。
コース詳細
9:35 | B:内田ゴシックが光る 港区立郷土歴史館を見学
もとは、1938(昭和13)年、国民の保健衛生に関する調査研究・公衆衛生の普及活動を目的に建てられた「公衆衛生院」。2002年に埼玉県に機能が移転するまで使用されていた。現在は郷土資料館を中心とした複合施設となっているが、建設当時の状態が残された箇所も多く残っており、その素晴らしい建築意匠をじっくり見学して回れる。
設計は内田祥三。東京帝国大学工学部建築学科の教授、元東京帝国大学総長であり、この建物をはじめ、東大本郷キャンパス内の安田講堂など、東大に関する多くの建物を設計。彼が設計した数多くの建物の特徴は「内田ゴシック」と呼ばれている。赤茶色のタイル、円柱がまっすぐ空に伸びるデザイン、入口のアーチなど、独特な雰囲気。
内田ゴシックはじめ、東大の素晴らしいレトロ建築に触れた記事はコチラ↓
今回の建物と見比べると、内田ゴシックの特徴がよく分かりますよ。
住所 | 東京都港区白金台4丁目6−2 Googleマップ |
TEL | 03-6450-2107 |
営業時間 | 9時00分~17時00分 (土曜のみ 9時00分~20時00分) |
定休日 | 月曜日 |
入館料 | 建物見学のみであれば無料 |
10:15 | C:日本の城門のような雰囲気 聖心女子学院正門を見学
1909(明治42)年完成。設計は、チェコ人の建築家、ヤン・レツル。ちなみに、日本に現存するレツルの建造物は広島原爆ドームとこの正門の2件のみ。聖心女子学院の初代本館もレツルが設計した木造4階建の洋風建築であったが、関東大震災で崩壊しており現存していない。
洋風建築でありながら、亀の甲形に瓦屋根を使うなど、日本の城門のような雰囲気もある不思議なデザインです。
住所 | 東京都港区白金4-11-1 Googleマップ (学校なので外観のみ見学可) |
10:40 | D:(重文)明治学院大学でキリスト教宣教の歴史を感じる
日本最古のミッションスクールである明治学院大学。その白金キャンパス構内には、明治から大正にかけて建築された3棟の建物が残されており、それぞれ国・東京都に文化財指定されている。
明治学院インブリー館は、1889 (明治22) 年頃に建てられた、日本に現存する宣教師館の中でも有数の歴史をもつ貴重な建物(都内では最古)。1998年、国の重要文化財に指定。明治学院チャペル(礼拝堂)は、1916 (大正5) 年に落成。設計は、アメリカからキリスト教伝道のために訪れた日本で数々の建物を手がけた建築家、ヴォーリズ(港区指定有形文化財)。明治学院記念館は、1890 (明治23) 年に建てられたネオゴシック様式の建物。1階の小チャペルには、19世紀につくられた足鍵盤付きリードオルガンがある。
外観からのみになりますが、基本的にはいつでも見学可能。その素晴らしいレトロ建築を是非見学しに行きましょう!
住所 | 東京都港区白金台1丁目2−37 Googleマップ |
電話番号 | 03-5421-5111 |
見学可能時間 | 9:00~18:00 |
見学可能時期 | 土・日・祝も見学可。 ただし、学校行事や学院業務上の事情により見学NGの日や期間あり |
11:05 | E:国内外の重鎮も利用 八芳園 壺中庵を外観見学
1950年創業、素晴らしい日本庭園を擁する結婚式場、八芳園。そんな八芳園の日本庭園の中にある壺中庵は、1950年に八芳園が創業するまで実業家 久原房之助氏の私邸だった場所。創業当初は“日本館”と呼ばれていたが、庭園も含めたその建物の素晴らしさに、1994年、作家 遠藤周作が中国故事「壺中の天(※)」から連想し“壺中庵“と命名したそう。
(※)俗世間とは異なった別世界のこと。「壺(つぼ)の中の世界」の意で、転じて、酒を飲んでこの世の憂さを忘れる楽しみを表しています。
住所 | 東京都港区白金台1丁目1−1 Googleマップ |
電話番号 | 03-3441-8888 |
営業時間 | 11時00分~21時00分 |
11:30 | F:(重文)瑞聖寺 重文の本堂と現代建築のコントラストを楽しむ
1671年に完成、江戸で初めての黄檗宗(日本三禅宗の一つ)の寺院。落成時には、天王殿・大雄宝殿(だいおうほうでん)・家塔などが並んでいたが、2回の火災で被害を受け、現在の大雄宝殿は1747年に再建。江戸市中に残された数少ない本格的仏堂建築で大変貴重なものとされ、東側にある旧通用門と共に、1992年に国の重要文化財に指定。一方、創建350年記念事業として2018年に建て替えられたピカピカの庫裏も美しい。
新庫裏のデザインは隈研吾氏。住職が「木を大事にするデザインが、ウチのお寺のイメージにぴったりだ!」と判断し依頼したとのこと。すごい。
住所 | 東京都港区白金台3丁目2−19 Googleマップ |
電話番号 | 03-3443-5525 |
営業時間 | 9時00分~16時30分 |
12:00 | G:(重文)アールデコ様式の素晴らしさが凝縮 東京都庭園美術館
別名「旧朝香宮邸」。現在は美術館となっている本館は、1933年完成後、香淳皇后の叔父にあたる朝香宮鳩彦王が1947年の皇籍離脱まで暮らした邸宅だった。すっきりとした外観に比べ、建設当時流行のアール・デコ様式の粋を尽くした大変豪華な内装となっている。主要な部屋の内装設計はフランスのインテリアデザイナー、アンリ・ラパンが担当。また正面玄関にある女神像のガラスレリーフや大客室のシャンデリアなどはフランスの宝飾デザイナー・ガラス工芸家でもあったルネ・ラリックの作品。朝香宮夫妻が1925年にパリ万国博覧会(通称アール・デコ博覧会)を見学し、ラパンやラリックの作品に接して感銘を受けたことが、内装の設計を決めた理由だそう。
アールデコ様式における著名なデザイナーが起用されており、宮廷建築を担っていた宮内省内匠寮が手掛けた邸宅の中でも特色のある建物として、2015年に国の重要文化財に指定。
特筆すべきは、各部屋のシャンデリア。一つとして同じ形のシャンデリアがないのです。本館内の企画展示物の拝観はそこそこに、天井を見上げてシャンデリア見学するのが本当にお勧め!
住所 | 東京都港区白金台5丁目21−9 Googleマップ |
電話番号 | 050-5541-8600 |
入園時間 | 10時00分~18時00分 |
休館日 | 月曜(祝日の場合は開館、翌日休館) 展示企画期間中のみ、本館に入館可能 |
入館料 | 本館内の展示企画入場:一般1400円(庭園も入園可) 庭園のみ:一般200円 |
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