浮世絵に描かれた江戸の名所で紅葉探し 向島~浅草昼さんぽコース

#紅葉#御朱印#庭園・公園#台東区#墨田区
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コース概要

向島から浅草へ、浮世絵に描かれた江戸の名所を、現在の景色と比べつつ巡ります。今の季節、紅葉の名所となっているところもたくさん!江戸の町民も愛でていた紅葉を現代でも堪能しつつ、是非歩いてみてください。

【所要時間】約3時間
【お勧めの曜日】いつでも! 
【お勧めの時期】11月下旬〜12月中旬

SCHEDULE

コース詳細

13:10 | B:向島百花園で花と紅葉のコラボを愛でる

1804年、骨董商の佐原鞠塢がもと「多賀屋敷」と呼ばれていた土地を入手し開園。1809年頃から「百花園」と呼ばれるようになった。江戸時代、劇作家や国学者、絵師や狂歌師までが集うサロンとして利用されており、その名残として園内にはたくさんの句碑が配置されている。早春の梅と秋の萩が特に有名だが、園主や集った文人たちにより沢山の野草が植えられている。今も昔も、季節ごとに訪問者の目を楽しませてくれる。

11月中旬時点では、ハゼやサクラ、イチョウの紅葉がだいぶ進んでいる。モミジは日当たりのよさそうな場所では赤く色づいているが、見ごろはまだまだこれからといった印象。

キクなどの花々と、紅葉のコラボもとても素敵ですよ!

広重二代「東都三十六景 向しま花屋敷七草」
入口に入る前から、園内の紅葉がチラリと見えますね
花と紅葉のコラボにワクワクします
菊の開花時期には、バックの番傘とケヤキの赤との組み合わせもいいですね
今が見ごろのイチョウと、ススキ・モミジとスカイツリーのコラボが素敵
住所東京都墨田区東向島三丁目 Googleマップ
TEL03-3611-8705
営業時間午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
定休日年末・年始(12月29日~翌年1月3日まで)
入園料一般   150円
65歳以上 70円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

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13:35 | C:秋葉神社で火防けの神様に祈りつつ紅葉を愛でる

1290年頃創建。もとは稲荷神社だったが、1702年に秋葉権現を合祀し、「火防けの神様」として江戸中で大人気となった。なかでも大奥からの信仰が篤く、当時から秋の紅葉がとても美しかったこともあり、物見遊山を兼ねた女中の参拝が盛んだった。現代でも、鎮火・産業・縁結びのご利益があるとして、今もなお参拝客が絶えない。

11月中旬時点では、サクラの紅葉が今は見ごろ。サクラが散ったあと、社殿横のイチョウ→モミジへと紅葉のタイミングが移っていく。イチョウはもうそろそろ見頃。

浮世絵の左下、池で絵を描いている人物が広重ご本人だそうですよ。

歌川広重「名所江戸百景 請地秋葉の境内」
古く立派な鳥居。この辺りでは、風景に必ずスカイツリーが写り込みますね。
イチョウの紅葉はあともう少しで見ごろ。モミジはその後ですね。
社殿正面の羽団扇の紋が美しい
御朱印を頂こうとしたら、「お手製のしおりもどうぞ」と添えて頂きました。紅葉の模様が入っていて素敵!
住所東京都墨田区向島4丁目9−13 Googleマップ
TEL03-3622-5502

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13:55 | D:三囲神社でライオン像を拝みつつ紅葉を愛でる

「みめぐりじんじゃ」と読む。もとは、田中稲荷というお稲荷様。1352年頃、社殿を改築した際、土の中から白狐にまたがる白翁の像を発見。その像の周りに表れた白狐が「三度回って」消えたという縁起から「三囲」の名がつけられたそう。

その後、三囲神社の「囲」の文字には三井の「井」が入っていることから「三井を守る」と考えられ、三井家の守護神として長く崇拝されている。境内には、狛犬・お狐様と並び珍しい「ライオン像」がある。これは、旧三越池袋店に店頭にあった青銅製のライオン像を、店が閉店する際にこの縁により三囲神社が引き取ったもの。柱が三本ある三柱鳥居もそうだし、とにかく三井家にゆかりが深い神社。

11月中旬時点では、イチョウが見ごろ間近。境内に何本も立派なイチョウがあるのが特徴。

この神社は稲荷神社なのでお狐様もいる。このあたりの職人さんは、目じりの下がった温厚な表情を「三囲のコンコンさんみてえだ」と表現するそう。かわいいお狐様の表情、必見ですよ。

葛飾北斎「新板浮絵三囲牛御前両社之図」右に三囲神社、左に牛御前(牛嶋神社)。今は、牛嶋神社は移転しており位置関係は逆。
鳥居の横には大きなイチョウが何本も。もうそろそろ見頃です。
ライオン・狛犬・お狐様。この神社でしか見られない不思議な組み合わせ。
三越店頭おなじみのライオン、こんなところにいたとは!
境内の裏手には、珍しく柱が三本ある三柱鳥居。「三つの柱で井戸を囲む」三井家に由来するもの。
住所東京都墨田区向島2丁目5−17 Googleマップ
TEL03-36222672

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14:15 | E:牛嶋神社でライトアップを期待しつつ紅葉を愛でる

歴史は古く860年、須佐之男命をこの地の守護神として創祀したと伝えられる、本所の鎮守様。明治より前は「牛御前社」と呼ばれており、三囲神社の浮世絵にもその名が記されている。

また、社殿内には、北斎による晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神(すさのおのみことやくじん)退治之図」が飾られていたが、関東大震災により現物は焼失してしまった。現在、色彩の推定復元が行われ、すみだ北斎美術館に展示されているので、機会があれば見学しにいこう。ちなみに、すみだ北斎美術館についての記事はこちら↓

11月中旬時点では、イチョウが見ごろ。2023年2月15日まで、境内をライトアップ実施中(16:00~22:00)。暖かくしてお出かけくださいね。

2023年2月まで、竹を使った「竹あかり」装飾や、フルカラー投光器による本社殿へのライトアップ実施中。
「三輪鳥居」全国でも珍しく、明神鳥居の両脇に小さい鳥居を持つ形
牛を撫でて体の不調を治そう
素敵なしおり付きの御朱印。色は三色から選べました。嬉しいですね。
住所東京都墨田区向島1丁目4−5 Googleマップ
TEL03-3622-0973
営業時間9:00~17:00

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14:30 | F:隅田公園で子どもたちとサクラの紅葉を愛でる

関東大震災により壊滅的な被害を受けた東京の復興事業の一環として、計画・整備された公園。ただ、それ以前より、公園内および隅田川両岸には、約1キロに渡り、江戸八代将軍吉宗のはからいで約700本の桜が植えられ、江戸時代から町民の花見の場所となっていた。

現代でも、日本さくら名所100選にも選定され、春には毎年さくらまつりが開催されています。

2022年11月時点では、サクラの紅葉は見ごろを迎えています。

歌川広重「東都名所之内 隅田川八景 金龍山晩鐘」対岸の浅草寺を隅田公園側から見た構図。サクラの木が描かれている
11月中旬時点では、サクラの紅葉は見ごろ真っ最中。子どもたちの格好のお散歩コースになっていました。
サクラの紅葉と松、江戸の町民も見ていた景色に、スカイツリーが仲間入り。
モミジはようやくお仕事始めたころです。
住所東京都台東区花川戸1丁目  Googleマップ

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14:55 | G:待乳山聖天に「ミニ登山」して紅葉を愛でる

「まつちやましょうでん」正式には本龍院といい、浅草寺の支院のひとつ。創始は大変古く、600年頃、干ばつのため人びとが苦しみあえいでいたときに、十一面観音の化身である大聖歓喜天が姿を現して人びとを救済し、聖天さまとして祀られたとされる。広い江戸の平野にある小高い丘であることから、古くから名所として多くの浮世絵にも描かれている。

境内各所には大根と巾着の印が見られる。大根は身体健全・夫婦和合、巾着は商売繁盛の功徳を表わしたものとされる。特に大根は、心身を清浄にするために聖天さまにお供えするものとされている。

2022年11月時点のイチョウは、緑が若干混ざっており、見頃はもう少し先の様子。

東京で一番低い山(標高10m!)の上にあります。境内裏の駐車場からは、スロープカーが整備されているのでラクラク登山ができますよ!

歌川広重「東都名所 真土山之図」小高い山の上から、隅田川を見下ろす
それでは登山開始です。背の高いイチョウが美しい。
朱塗りが美しい本堂。中には、身体健全・夫婦和合を願う大根がどっさりお供えされていました。
社務所横から庭園に降りられます。見上げると、境内のイチョウと本堂の構図が美しい。
いやあ、達筆で素晴らしいです。
住所東京都台東区浅草7-4-1 Googleマップ
電話番号03-3874-2030
営業時間9:00~16:00

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14:13 | H:山谷堀公園でサクラの紅葉と今戸焼のオブジェを愛でる

現在は緑道になっているが、昭和51年までは山谷堀が隅田川に注いでいた。江戸時代には、堀の入口から上流付近にある吉原へ猪牙船で通うことが「粋」であり、そのようすは浮世絵にも多く描かれている。吉原遊郭が廃止され、山谷堀が埋め立てられた後の公園内には、台東区有形民族文化財の型を基に復元された今戸焼のオブジェが並んでいる。招き猫・福助・踊り雀・鉄砲狐など、かわいらしい姿になごむ。お気に入りのオブジェを探してみては?

堀の両岸のサクラは素晴らしく、春の花見シーズンはもちろん、秋の紅葉の季節も素敵な景色を見せてくれる。11月中旬時点では、サクラの紅葉は見ごろを迎えている。

個人的には招き猫のオブジェがとても好きです。

歌川広重「名所江戸百景 真乳山山谷堀夜景」隅田川の対岸から、待乳山と山谷堀を望む
山谷堀は、現在は埋め立てられ緑道になっている。両岸に植えられていたサクラはそのまま、綺麗な紅葉を見せてくれる。
今戸焼の伝統を今につたえるオブジェ。写真は福助と鉄砲狐。
招き猫のオブジェ。まるまるコロンとしているのが可愛らしい。
住所東京都台東区東浅草1-4-9 Googleマップ

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お散歩案内人プロフィール
街歩きを愛する夫婦

東京下町生まれの夫と、東京在住20年を超える妻。デート代節約のため散歩デートを繰り返すうちに、いつの間に街歩きマニアに。東京23区の散歩コース紹介サイト「明日どこいく?」運営。実際に歩いて作成した散歩コースは100以上。特に好きなジャンルは、御朱印・商店街・建築・庭園・食べ歩き。東京シティガイド検定ゴールドバッジ保有。

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