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二子玉川~等々力の住宅街の中の古墳を巡る 昼さんぽコース

#世田谷区#庭園・公園#レトロ建物探訪
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コース概要

多摩川下流の東京都側、世田谷区~大田区にかけては、「江原台古墳群」と呼ばれる、古代の豪族が作ったとされる立派な古墳群が確認されています。今回はそのうち世田谷区内、「野毛古墳群」と呼ばれる古墳を歩いて巡ります。高台からの素晴らしい眺望も楽しいですよ!是非歩いてみてください。

【所要時間:約3時間】
【お勧めの曜日:月曜以外】
【お勧めの時期:いつでも!】

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SCHEDULE

コース詳細

10:20 | B:五島美術館の中にある稲荷丸古墳

およそ5~6世紀頃、野毛古墳群のうちでも最も西側に築かれたとされる古墳。径約20m、高さ約2mの円墳。五島美術館の開館日に合わせて公開される庭園内にある。国分寺崖線(10万年以上かけて多摩川の浸食作用により形成された河岸段丘)の上に築かれており、多摩川を見下ろす高台の更に上に位置していることになる。どこからどこまでが丸い古墳の形状なのか?素人目にはパッとはわからない。
そもそもこの五島美術館・庭園全体は、「稲荷丸北遺跡」と呼ばれる旧石器時代にまで遡る古い遺跡の上にあり、古墳が築かれるよりだいぶ前に竪穴式住居が複数発見されている。多摩川流域の古い歴史を紐解くのに重要な場所ともいえる。

古墳もさることながら、庭園の雰囲気、五島美術館の建物も非常に素晴らしいものです。お時間があれば、美術館の展示も是非お立ち寄りください。

五島美術館入口
美術館建物を通り抜けた先に、庭の入口があります。
少し歩くだけで、稲荷丸古墳の頂上が見えてきます。
美術館本館は、吉田五十八による設計。近代的な和様空間を作らせたらピカ一ですね。
住所東京都世田谷区上野毛3-9-25 Googleマップ
TEL050-5541-8600
営業時間午前10時―午後5時(入館受付は午後4時30分まで)
定休日毎月曜日(祝日の場合は翌平日)、展示替期間、夏期整備期間、年末年始など
入館料300円(庭園のみの入園料) ※五島美術館の入館料を支払えば、庭園への入園は無料

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10:50 | C:住宅街にポッと出現 上野毛稲荷丸塚古墳

五島美術館を出発し、南東に住宅街を進む。右側に多摩川が流れているはすだな、と考えながら住宅街の下り坂を進み、趣のあるカトリック教会を見ながら歩いていると、突如として古墳エリアへの入口が現れる。見逃さないようにしよう。
細い通路の先には、なんとなく盛り上がった小山(失礼)といった感じの草むらがある。小規模な前方後円墳(全長約33m、後円部の高さ3m)の一部が見えていることになる。小さいからといって侮るなかれ、4世紀末に作られたとされ、野毛古墳群で最初に作られた古墳と考えられており非常に重要なもの。

少々小さめな前方後円墳ですが、ここから野毛古墳群の歴史が始まったと思うとワクワクしますね。

古墳への入口。思わず通り過ぎないように注意(私は通りすぎました。ごめんなさい)
古墳エリアには入れません。フェンス越しですがその丸みが確認できます。
古墳入口の手前にあるカトリック上野毛協会。1959年、カトリック教徒で有名な建築家の今井兼次による設計。
住所東京都世田谷区上野毛2丁目12番 上野毛2丁目緑地 Googleマップ

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11:05 | D:古墳の形がくっきりと残る野毛大塚古墳

玉川野毛町公園の入口から、野球場の横を進むと見えてくる古墳。全長82m、後円部径67m、高さ11mの大きさは、帆立貝式前方後円墳としては国内最大級。古墳のすぐ近くに、古墳を俯瞰した模型があるのでそのフォルムを確認してみよう。5世紀初めごろに築かれ、南武蔵の一帯を支配した大首長が眠っていたとされている。後円部からは古墳時代の東日本の様子を知ることができる出土品がザクザクでており、それらは国の重要文化財として指定(東京国立博物館に所蔵)。そんな貴重な古墳に、なんと登頂できる。

公園の野球場で野球をしている人は、すぐそばで国の重要文化財が発掘されたなんてご存じなんでしょうか。すごいことですよね!

公園入口。
古墳を示す石碑。後ろの盛り上がった場所が後円部です。
レプリカ。前方部が後円部に対して小さくなっている。確かに帆立っぽい。
古墳に登ってみましょう。古墳の形がそのまま残っているのがよく分かります。
登頂の際はきちんと階段を上りましょう。けして、それ以外の草むらを登っていかないように!
頂上からの景色。武蔵小杉のタワーマンション群まで望めます。
刀剣や勾玉など、出土品は後円部から発掘されました。
住所東京都世田谷区野毛1丁目25番 玉川野毛町公園内 Googleマップ
TEL03-3429-4264(世田谷区教育委員会)

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11:30 | E:地元の有力な農民の墓 等々力渓谷3号横穴

23区内唯一の渓谷として有名な等々力渓谷。そんな渓谷の中に、豪族の古墳ではないが注目したい古い墓がある。野毛古墳群に属する古墳が造られたあと、7~8世紀(古墳~奈良時代まで)にかけて掘られた横穴は、地元の農民の中でも有力者の墓であったもの。豪族のものほど豪華ではないが、イヤリングや土器などを一緒に埋葬され、丁寧に葬られた跡が残っている。

計3基の墓穴が調査され、そのうち3号横穴が完全な形で見学することができます。羽虫がちょっとブンブンしていますが(汗)是非覗いてみましょう!

住宅街から渓谷へ、一気に雰囲気が変わります。ゴルフ橋から川沿いに降りましょう。
マイナスイオンを浴びられる貴重な場所。渓谷に降りると、明らかに周囲より気温が低いです。夏におススメ!
横穴
墓穴を覗けます。
1号と2号は「跡」として管理されています。訪問時(2023年7月)時点、倒木があったらしく一部通行止めでした。
ここは、2022年9月、台風の影響で大規模な土砂崩れ・倒木があった場所でした。復旧、感謝します。
散策に疲れたら、等々力不動尊境内にあるカフェ「四季の花」へ。アイスコーヒー100円!ソフトクリームも美味しいですよ。
住所東京都世田谷区等々力1丁目22−32 等々力渓谷内 Googleマップ
TEL03-3701-5405
営業時間<四季の花>
平日11:00~16:00(L.O 15:30)
土日祝10:30~16:00(L.O 15:30)
定休日なし

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12:00 | F:蔵王権現を祀る神社としても地域を護ってきた 御岳山古墳

等々力渓谷・等々力不動尊から、目黒通りを向こう側に渡ったところにある。5世紀後半~6世紀中頃に築かれた古墳で、全長57m、高さ7mを誇る帆立貝式前方後円墳。木が生い茂っており、遠目には「こんもりした小さな丘」にしか見えないが、その頂上をよく見るとお社が見える。年に1回(5月)、頂上にある浮き彫りの蔵王権現像が公開されるとのこと。

古墳の敷地は等々力不動尊の境内の一部となっているようです。いつか、公開日に登頂してみたいものですね。

目黒通り沿いにあるこんもりとした丘、の雰囲気。
通常は立ち入り禁止。毎年5月のお祭りの時のみ、公開されます。
良ーく見ると、頂上にお社が見えます。あそこに、御岳大権現の本尊蔵王大権現がいらっしゃるのでしょう。
住所東京都世田谷区等々力1丁目18 Googleマップ

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12:13 | G:現在は高台の緑地となっている 狐塚古墳

5世紀後半に築造された古墳。直径約30m、高さ約4.6m。野毛大塚古墳御岳山古墳と同様の「帆立形」の可能性もあるが、前方部が確認できないようで、今のところ「円墳」と推定されている。ここに、かつて小さな稲荷祠があったことから「狐塚古墳」と名付けられたそう。多摩川へ下る坂道の途中にあり、階段で古墳へ登ると非常にいい眺めを望むことができる。

1500年も前に、豪族たちも同じ眺めを見ていたと思うと感慨深いですね。

現在では、こんもりとした緑あふれる緑地となっている。
一応、円墳ということになっているようですね。
円墳の頂上。
多摩川の向こう側に武蔵小杉のタワーマンションが…野毛大塚古墳で見た景色と同じですね。
住所東京都世田谷区尾山台2丁目17−10 Googleマップ
TEL03-3704-4972
営業時間4月~10月:8時半~17時半
11月~3月:8時半~16時半
定休日なし

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12:35 | H:神社の神域となった八幡塚古墳

5世紀ごろに造られたとされる、全長33m、後円部径30m、高さ4mの造出付円墳。この土地には、1063年に創建された宇佐神社が鎮座。拝殿の裏手の高台に本殿があり、その本殿のある神域が八幡塚古墳そのもの、という構成。宇佐神社自体も周辺住宅地から一段上がった場所にあり、古墳はその更に高台。これまでの古墳同様、非常に高い場所から多摩川を見下ろせた思われる。

神域であることに加え、スズメバチが出るらしく、古墳は現在立ち入り禁止となっていました。いつか、古墳の頂上から素晴らしい眺望を見てみたいものです。

宇佐神社の入口。境内は細い階段を上った先にあります。
年代を感じさせる立派な狛犬がお出迎え
拝殿の裏手、本殿が高台にあります。古墳に建つ本殿、神聖なことこの上ない。
神社裏手、駐車場あたりに古墳の入口があったようですが、2023年7月時点では立ち入り禁止です。
住所東京都世田谷区尾山台2丁目11−3宇佐神社内 Googleマップ
TEL03-3702-0875

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お散歩案内人プロフィール
街歩きを愛する夫婦

東京下町生まれの夫と、東京在住20年を超える妻。デート代節約のため散歩デートを繰り返すうちに、いつの間に街歩きマニアに。東京23区の散歩コース紹介サイト「明日どこいく?」運営。実際に歩いて作成した散歩コースは100以上。特に好きなジャンルは、御朱印・商店街・建築・庭園・食べ歩き。東京シティガイド検定ゴールドバッジ保有。

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