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駒場~渋谷~代官山の名建築を巡る 昼さんぽコース

#レトロ建物探訪#渋谷区#現代建物探訪#博物館・美術館
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コース概要

駒場~渋谷~代官山にある素晴らしい建築物を訪ねて歩きます。重文の洋館から始まり、戦後以降の日本の巨匠たちの名建築、今ノリに乗っている若手建築家たちの作品、最後に重文の純和風邸宅を巡ります。眼福感満載の建築さんぽ、是非歩いてみてください。

【所要時間:約3.5時間(建物内見学時間含む)】
【お勧めの曜日:水・木・金・土・日】
【お勧めの時期:いつでも!】

恥ずかしながら、建築についてはど素人で、建築に関する専門的な解説は難しいです。是非、温かい目で見守っていただけますと大変嬉しいです。

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コース詳細

13:12 | B:【重文】前田侯爵邸 洋館の意匠に圧倒される

あの「加賀百万石」の前田家が昭和4年に建てた洋風の住居、高橋貞太郎設計。重要文化財。暖炉やシャンデリアなどは概ね当時のまま残存しており、華族の豪華な暮らしぶりが伺える建物。元々は本郷に住んでいた前田家が、東大の拡張に伴い昭和初期には「田舎」だった駒場へ移住したことで、この地に似つかわしくない(!?)、お洒落な建物が誕生した。内部は無料で一般公開されており、豪華な内装、テレビ・映画でも用いられるという大階段は必見。

のだめカンタービレや、華麗なる一族が撮られた場所です。

正面入り口、レンガは複数の色が組み合わされている
玄関入ってすぐの空間。柱や壁の装飾、照明の意匠が豪華。
ドラマなどで出てくる階段
書斎。侯爵邸の中で最も重厚な雰囲気の部屋。
住所東京都目黒区駒場4丁目3−55 Googleマップ
TEL03-3466-5150
営業時間9時~16時
定休日月曜日・火曜日
入館料無料

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13:50 | C:槇文彦設計 光あふれる東京キリストの教会

キリスト教教会。終戦直後に来日した宣教師のもとで「代々木八幡キリストの教会」が発足。1995年、それまで建てられていた木造教会を槇文彦設計により建て替え。打ちっぱなしコンクリートと柔らかな木目の組み合わせ、そして障子のような二重張りガラス越しに溢れる光が明るい教会建築となっている。内部にいると、目の前に交通量の多い山手通りがあるとは信じられないほどの静けさで、非常に落ち着ける空間となっている。大きな礼拝堂には声が大きく、深く響くのも驚き。

槇文彦先生は、建築家にとって最も名誉あるとされるプリツカー賞を受賞した名建築家です。他の代表作には、このあと訪問するヒルサイドテラス(代官山)、幕張メッセ、東京体育館(千駄ケ谷)、スパイラル(青山)、テレビ朝日本社ビル(六本木)など。

山の手通りに面した部分は一面ガラス張り。
平日に訪問する場合は、この山手通り沿いの木の扉ではなく、裏口からどうぞ。
打ちっぱなしのコンクリと木のぬくもりが丁度良くマッチする。
二重ガラス張りの面から光が降り注ぐ。
吊るされた照明も非常にお洒落。
住所東京都渋谷区富ヶ谷1-30-17 Googleマップ
TEL03-3460-4414
営業時間見学は10時~16時頃
定休日なし
※平日・土曜は、現在コロナ対応・テレワーク中につき、管理者が不在のことが多い。事前に電話確認がお勧め
※日曜は基本的にミサをやっているので管理者は館内にいる。いつでも見学可

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14:12 | D:白井晟一設計 独特な感性の美しさ 渋谷区立松濤美術館

1981年開館。高級住宅地である松濤の土地柄にふさわしい文化施設を建設すべく、白井晟一を設計者に招き建てられた美術館。外壁は、ピンク色の紅雲石を使用。韓国ソウル郊外の石切り場から白井みずから目を付け持って帰ったという花崗岩を「紅雲石」と命名、外壁に使っている。最大の特徴はエントランスを抜けた先にある吹き抜け。ブリッジから下を見ると噴水、上は楕円形の空が見え、松濤の邸宅に囲まれた敷地内でも建物内を広く感じさせる工夫がなされている。曲線にこだわったという螺旋階段も、少々暗めの照明の雰囲気と相まって非常に美しい。

白井晟一先生は、住宅や公共・商業建築など幅広く担当し独特な作風から「哲学の建築家」と呼ばれた方です。他の代表作には、広島の原爆堂計画、善照寺本堂(台東区)、ノアビル(港区板倉)、親和銀行本店・懐霄館(長崎県佐世保)など。

ピンク色の壁に使われているのは、白井晟一自らが韓国から持ち帰ったという紅雲石。
エントランスの天井には薄くきったオニキスがガラスにはさみ込まれ、LEDで後方から照らされている。
曲線の美しさにこだわった螺旋階段。壁面の照明も白井晟一のデザイン。
開催される特別展。結構攻めた内容を取り上げています。
白井晟一がこだわったブリッジがある吹き抜けと噴水。
空が楕円形に切り抜かれています。不思議な感覚ですね。
住所東京都渋谷区松濤2-14-14 Googleマップ
TEL03-3465-9421
営業時間特別展期間中:午前10時~午後6時(金曜のみ午後8時まで)
公募展・サロン展期間中:午前9時~午後5時
最終入館はいずれも閉館30分前まで
定休日展覧会によって異なりますが、原則として下記のとおり
毎週月曜(国民の祝日又は休日に当たる場合は開館)
祝日・休日の翌日(土・日曜日に当たる場合は開館)
展示替期間、年末年始(12月29日~1月3日)

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15:00 | E:谷口吉郎設計 モダンなデザインが目を引く乗泉寺

1615年頃、現在でいう港区虎ノ門のあたりに創建。日連を宗祖と仰ぐ法華系仏教の一派である本門佛立宗の寺院。東京大空襲で建物が焼失、1949(昭和24)年、現在地に移転。
現在の本堂は1964年、谷口吉郎設計で竣工されたもの。コンクリートを多く使用し、すりガラス・ステンドグラスからこぼれる光の美しさが目を引くモダンなデザインの本堂。大きく大胆な空間、水平垂直(つまりは長方形)の構成、そして六角形のモチーフを好んだ谷口吉郎建築らしさが満載の素敵な建築物と言える。

谷口吉郎先生は、日本のモダニズム建築を確立した巨匠と呼ばれ、インフラ設備から美術館まで幅広く設計されました。この他の代表作には、東京国立博物館東洋館(上野)、東宮御所、東京国立近代美術館(千代田区)など。

いざ境内へ。
重厚感あふれる本堂。
谷口吉郎が好んだという六角形モチーフ。いくつか紹介します。こちらは福祉館入口の扉。
霊堂・池そしてその前のお線香立てまで、六角形なんです。
本堂2階部分には、千切り形と呼ばれる、山折り・谷折りに白タイルとガラスが設置された手法を採用。
大谷石にタイルを埋め込んだ壁画「合掌」1階から2階にかけて描かれている大作。
本堂内部。六角形デザインの照明がそこかしこにあります。
千切り形部分を内側からみるとこんな感じ。
住所東京都渋谷区鶯谷町10-15 Googleマップ
TEL03-3462-9991
営業時間6:30~20:00
定休日なし

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15:20 | F:中村拓志設計 モンキーカフェ&モンキーギャラリーを見学

細い木版を垂直に多用する壁、上に向かってらせん状に登る独特なデザインが目を引く建物。中村拓志の設計。1階からギャラリー・カフェ・ショップ・オフィスと繋がっており、それらの明確な線引き(壁)は作られていない。企画~販売に至る流れを建物内で表現しており、場合によってその垣根を動かすことができるようにしたそう。確かに、どこまでがカフェでどこからがプライベートゾーンか、よく分からなかった。一本の木?渦?の中で、取り込まれて昇華するイメージ。

中村拓志先生は、独立前に隈研吾建築都市設計事務所にいらっしゃったそう。木を多用する意匠はそこからなのでしょうか?他の代表作には、東急プラザ表参道原宿店、リボンチャペル(広島)、狭山湖畔霊園(埼玉)など。

木を多用したらせん状の建物。
入口すぐを左に向くと、ふっとギャラリーがあります。
そのまま右をみるとカフェ。その間には仕切りがありません。
スキップフロアを上っていくと、カフェがいつの間にかショップに繋がっています。
住所東京都渋谷区猿楽町12-8 Googleマップ
TEL03-5728-6260(CAFE) 03-3464-3766(GALLERY)
営業時間10:00 – 19:00
定休日不定休

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15:30 | G:平田晃久設計 代官山の街中で渓谷を表現 Sarugaku散策

代官山の街中に忽然と現れる白い建物たち。建物を段状に並べ、2階部分を少々奥にセットバックすることで、代官山のど真ん中にいるにも関わらず渓谷にいるような不思議な感覚になる。建物内には、様々なジャンルの、小さくでも素敵な店舗たち。入口からは奥の店舗が見えないため、この渓谷の奥には何のお店があるのだろう?と興味をそそられ、誘い込まれるよう設計されている。上手い。

平田晃久先生は、自然のものを抽象化し建築に落とし込む手法が秀逸と評判の建築家です。他の代表作には、桝屋本店(新潟)、BLOOMBERG PAVILION(東京都現代美術館敷地内)など。

白が明るいイメージの建物群。この奥には何があるのかな?とのぞきに行きたくなります。
2階部分は少々セットバックしている。山を表現。
2階から見下ろす。少しずつ、建物がずれて建てられています。建物の形もそれぞれ違いますね。
地下にもお店が。渓谷の奥の宝探し、といった感覚でしょうか。
住所東京都渋谷区猿楽町26−2 Googleマップ
TEL03-3523-7457
営業時間10時30分~22時00分
定休日店舗により

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15:40 | H:【東京都選定歴史的建造物】槇文彦の代表作 代官山ヒルサイドテラスA・B棟

槇文彦が設計した集合住宅・店舗・オフィスからなる複合施設。第1期計画として、1967~1969年にかけてA・B棟を完成させた。この一帯の土地の不動産経営を検討していた朝倉家は、槇文彦に「代官山集合住宅計画」を依頼。代官山駅に最も近い場所から、旧山手通りの勾配に沿って少しずつ建物を設計・竣工。コンクリ打ちっぱなしの建物でありながら暖かな色味がある、高さを抑えた建物となっており、A・B棟のすぐ北側に構える純和風邸宅「旧朝倉家住宅」ともなじみやすい雰囲気に仕上がっている。

1969年のA・B棟完成から、1998年ヒルサイドウエスト完成まで、じっくり時間をかけて成熟した街並みを整えていったそうです。

B棟。低層にこだわった建物は、落ち着いた色合いで統一されています。
最初はA・B棟から、旧山手通りを上るように少しずつ竣工していきました。
A棟とB棟の間にある素敵なフレンチ「レストラン・パッション」緑に囲まれて美味しいランチを頂きたいものです。
A棟の入口。建物を、旧朝倉家住宅の木の高さと同じ高さで揃えているので、圧迫感がないのでしょうね。
住所東京都渋谷区猿楽町29-18 Googleマップ
TEL<レストラン・パッション>
03-3476-5025
営業時間11:30-13:30(L.O.) 
18:00-21:00(L.O.)
定休日火曜

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15:50 | I:【重文】代官山の純和風建築 旧朝倉家住宅

1919(大正8)年建設。当時の東京府議会議長・渋谷区議会議長を務めた朝倉虎治郎の邸宅。ごく一部の部屋をのぞき純和風の2階建て建物で、主屋・土蔵、および崖線の地形を取り入れた勾配のある日本庭園とセットで、重要文化財に指定されている。
関東大震災でも主屋は被害を受けず、都心に存在する大正時代の大規模家屋としては貴重なもの。廊下・階段を歩くたびに、ギシギシ・ギュッギュッと音が鳴る。大震災・空襲を潜り抜け、相当の年月は経っており、これからも大切にしなければならないな、と思わせる。

大正ロマンあふれる雰囲気に、日本の方はもちろん、インバウンドの方もうっとりしていた様子でしたよ。

入口
どっしりとした瓦葺きが特徴の、大正時代の大邸宅。
一部を除き全ての部屋が畳敷。欄間の意匠も美しいですね。
2階へ。窓から目の前の庭園の緑が飛び込んできます。
日本画のような美しさ。
建造当時からあった唯一の洋間。内側からは板の引き戸に見える出入口は、部屋の外側から見るとふすまになっています。
大きな石灯籠が立派な日本庭園。崖線の地形に沿って作られているため、庭園は主屋より下がったところにあります。
住所東京都渋谷区猿楽町29-20 Googleマップ
TEL03-3476-1021
営業時間10時~18時(11月~2月は16時30分まで)
(注)入館:17時30分(11月~2月は16時)まで 
定休日月曜(祝日の場合は直後の平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入場料一般100円、小中学生50円、年間観覧料500円

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Bitly
お散歩案内人プロフィール
街歩きを愛する夫婦

東京下町生まれの夫と、東京在住20年を超える妻。デート代節約のため散歩デートを繰り返すうちに、いつの間に街歩きマニアに。東京23区の散歩コース紹介サイト「明日どこいく?」運営。実際に歩いて作成した散歩コースは100以上。特に好きなジャンルは、御朱印・商店街・建築・庭園・食べ歩き。東京シティガイド検定ゴールドバッジ保有。

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